近江歴史回廊倶楽部

湖南・湖西の歴史文化施設


滋賀県立琵琶湖文化館


 昭和36年3月20日に開館した滋賀県立琵琶湖文化館は、美術館・博物館・水族館・植物園をもった総合博物館として建設された。開館の翌年1月には文部大臣から博物館相当施設に指定された。
その後、昭和50年には文化庁長官による重要文化財公開施設(勧告・承認出品館、全国で7館)となり、続いて52年9月に博物館法による博物館登録施設になっている。国指定文化財の公開制度の変更に伴い、平成9年国指定作品の公開承認施設に認定され今日にいたっている。

 大まかな文化館の制度上の流れを紹介したが、その間に植物園の廃園、近代美術部門の独立、水族部門の移管など、文化館を取り巻く状況も大きく変化した。
かつては一つの館でなんでもかんでもまかなっていた時代から、各部門が独立して専門館としてスタートしたことは、時代の趨勢としては至極当然な流れであった。

 平成8年水族部門の移管に伴い、文化館は前近代の美術資料を専門に研究・展示紹介する館として今日活動を続けている。
特に滋賀県は全国的に見ても仏教美術の宝庫であり、白鳳期から今日まで多くの遺品が残されてきた。とりわけ、平安時代初頭伝教大師最澄が比叡山に天台宗延暦寺を開創して以来、空海の開いた真言宗と相まって日本仏教史の両輪として大きな足跡を残したことから、法華経信仰・密教・釈迦信仰・浄土教信仰などの遺品が伝来している。

これらの近江を代表する作品を「近江の文化財」展として年間を通して紹介すると共に、毎年秋には仏教美術を体系的に紹介する特別展を実施している。近年では、平成11年「仏像−胎内の世界」、12年「神秘の文字」、13年「天台三祖入唐求法の旅」と題して特別展を実施し、大方の好評を得ている。

 またわが国の宗教史において見逃すことのできないのが、在来の神観念と仏教が習合する現象が仏教伝来のはじめからみられ、本当の意味で仏教が民衆にまで浸透するためには神仏習合を経験する必要があったとも言える。その結果造形された美術を垂迹美術と呼んでいるが、近江にはこれらの作品も多く残されており、仏教美術に加えて展示紹介している。

 さらに、文化館では日本美術のテーマの中から、近世日本画を中心にしたテーマ展示を行っている。平成14年度では「狩野派の絵画」・「円山四条派の絵画」・「四季の草花」・「雪景色の絵」・「水墨画の世界」などである。このほか信楽焼きなどの陶磁器の美を紹介した展覧会や書の展覧会など、折々にテーマを変えながら日本美術の紹介に務めている。


琵琶湖文化館のご案内
当館は現在 休館中です。詳しくは こちら をご覧ください。

  (滋賀県立琵琶湖文化館学芸員)


       

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