近江歴史回廊倶楽部

湖東の歴史文化施設

  東海道石部宿歴史民俗資料館


昭和58年石部町町制施行80周年を記念し、廃れゆく街道に纏わる貴重な資料を保存し展示することを目的として東海道歴史資料館が建設された。

その目的に合わせて地域住民に呼びかけ資料収集を行ってきたなかで、民具史料の占める割合があまりにも大きかったことから、石部町で近世建築として遺されていた代表的な農家や商家、旅籠に加え、茶店と関所、一里塚を町並みとして新築再現し、石部宿場の里を整備し、昭和60年4月に「石部町歴史民俗資料館」として開館した。(注:平成16年10月甲西町と合併して 湖南市東海道石部宿歴史民俗資料館 に名称変更された)

石部宿場の里は、建物自体が伝統的な建築資料であり、田居〈でい〉や奥の間、納戸〈なんど〉、台所〈だいどこ〉からなる田の字型四妻居で台所は板張りでカマドとの間に建具を使用せず開放的な佇まいで、外壁の様子も含めたいへん素朴な感じのする民家である。

母屋の各室にはフゴ、機織り道具、汁器類を、一方タタキ土間には鋤や鍬等農具類の展示をしている。

商家は妻入りで旅籠は平入りである。商家は米問屋の再現で店と中の間奥の間三室を一列に配し、土間は荷車を入れるため二列の敷石が見られる。

しもみせ下店は荷物で壁を損なわないようにニスギリを張り枡や天秤、俵、結界、銭箱等の資料をみることができる。

旅籠は「いしべ屋」の名称を付け、正面は吊上式の大戸口があり、その左右に板格子、無双窓、格子の間があり旅籠イメージを一層高めている。二階へは吊上式梯子が用いられ、土間の井戸、水がめ、流し、カマド、煙出しの越屋根、風呂などどれも貴重な資料である。

東海道歴史資料館は、小島本陣の外観を模した建築で平屋建てである。
企画展示室は「東海道五十三次図」を始め、「近江国藩領図」や「明治天皇宿泊図」等を展示し、企画展示室では、二万石程度の大名が使用した網代駕籠や小島本陣に残されていた関札をはじめ街道文化として使用してきた笠、衣装、矢立、弁当、煙管など諸道具、広重や国芳などの浮世絵、燭台、提灯を計画的に展示している。

また、幕府直轄小島本陣は慶安3年(1650)に建てられ、応永元年(1652)に本陣職を命じられたもので、その建物(262坪)を20分の1のサイズにして、往時の様子を知ることができる。
小島本陣は既存しないため、移築先に出向き、表門や脇門、欄間にいたるまで調査研究し再現した。

石部町歴史民俗資料館には、他にも膳所藩が文化3(1806)年に制定した安民貯蓄の法により、倉庫が建設され、籾種不足により植付けに遅れ、収穫も十分でない時に地域住民が飯米200俵を寄付しこれを積立て困っている人に低利で貸し付け、その利子を学校修繕などの費用にあてた。

 その安民米倉庫や、東寺に用いられた石橋や大原幽学にゆかりの学問場「八石教会」、「一里塚」なども建てられており、幅広い学習と見学ができるところである。

さらに詳しくは次のホームページをご覧ください。

http://www.city.konan.shiga.jp/guide/shisetsu/i-tokaido.htm

(東海道石部宿歴史民俗資料館 館長)




       

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