近江歴史回廊倶楽部

歴史解説・紹介

  観音寺城跡発掘調査現地説明会

 2009年1月18日に行われた表題の現地説明会に参加した。
 観音寺城跡の発掘調査は、今年度から4年計画で石垣調査を実施される予定である。

今回の発掘現場の調査目的は、伝本丸跡に通じる広い石段から下方へのルート確認であり、その成果についての現地説明であった。

 その結果、予想されていた、石段下の伝三の丸跡付近での枡形は発見されず、伝本丸跡から下方に伸びる石段は、伝三の丸には通じていなかったと結論づけられた。従って、伝本丸石段は、伝三の丸北端よりさらに下方へ真っ直ぐ伸びている公算が高くなったとされている。期待していた伝本丸跡へのルートの解明は持越しとなった。

なお、今回の発掘で、伝三の丸跡に登りあがるルートが二つあり、その途中に二カ所の石段が発見された。

右の写真は「伝三の丸跡付近の石段」を示す。


伝本丸跡を守る帯郭に二つのルートが考えられ、他の城では見られない状況である。

さらに、伝三の丸跡内で赤色化した多数の石が発掘され、大規模な火災が推測されている。観音寺城には戦国時代に何度かにわたって炎上したという資料や伝承があり、「観音寺騒動」との関連も考えられている。

以前から観音寺城跡は観音正寺の遺構に深く関わっていたとされていて、発掘で明らかになった遺構にも「観音正寺」の遺構が反映されている可能性も残されている。

今回の現地説明会により、複雑な観音寺城跡一端がうかがえた。今後の発掘調査により謎が解明されることを期待している。

「観音寺城跡」は複雑な構造をしていて、この文面では理解できない面があると思います。興味のある方には現地で説明します。遠慮なくお申し出下さい。

                                                       (日吉)


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