近江歴史回廊倶楽部

行事の詳細


  近江の国宝・重文建造物の探訪


この見学会資料は ここ を参照。


平成24年3月16日(金) 観光バス利用
参加者・41名(うち9名は近江歴史回廊大学学生)

■講師
県文化財保護課 池野先生

■行程
守山駅(集合)〜五村別院(虎姫五村)〜西徳寺(木之本赤尾)〜辻家住宅(西浅井祝山)〜道の駅・あじかまの郷(昼食)〜西明寺(甲良)〜甲良豊後守記念館(豊郷)〜阿自岐神社(豊郷)〜豊満神社(愛知川)〜近江八幡駅(解散)

近江歴史回廊倶楽部の平成23年度第2回見学会「近江の国宝・重文建造物の探訪(1)」に参加しました。

私は近江歴史回廊倶楽部に入会して、かれこれ7〜8年が経過したはずですが、近江の歴史についてまとまった知識もなく、たまに参加する例会・見学会では皆様の博識に感心しつつ、ハイキング気分で参加している遊惰会員です。

今回も日程の都合と、滋賀県は全国第3位の国宝・重文建造物保有数である、との案内の文言につられて参加しました。

バスの中で同行の滋賀県文化財保護課の建造物担当 池野保先生から、国宝・重要文化財のうち、建造物に関して滋賀県は京都、奈良に次いで全国第3位の保有数を誇っていること、またその特徴として、奈良が古代、京都が中世、滋賀が中世から近世の建築物が多く指定されていることなど、滋賀県の国宝・重文建築の概要について説明をいただきました。

何せハイキング気分の参加ですから、メモも取らず、隣の席の方とおしゃべりしつつ、下手な俳句なぞ考えながら、最初の見学場所である五村別院(長浜市五村)に着きました。

     バス降りて 顔見合わせる 余寒かな

五村別院は、父、顕如に逆らって信長に徹底抗戦した教如上人(東西分立後の東本願寺初代)のために、虎姫五村の郷士で、門徒の大村刑部らが建立したと伝えられています。

ここでは池野先生から、近江の真宗寺院のこと、大谷派の別院本堂である、大津別院、長浜別院(大通寺)、赤野井別院などの真宗別院本堂の特徴についてお話を聞きました。

五村別院本堂は、門徒が説法を聞くための外陣、その奥に一段高い内陣、内陣には須彌壇を置き、内陣の左右に余間という真宗本堂特有の間取りとともに、柱や欄間、蟇股などに、建立された時代や築造した工匠 西嶋家の特徴がみられるという説明がありました。
1730年上棟の本堂と表門が重要文化財に指定されています。

     残雪に 触れつつ大屋根 仰ぎみる

五村別院を出てさらに北へ、西徳寺(木之本町赤尾重文)に向かいました。


                           正徳寺

西徳寺は真宗の布教のために17世紀ごろから各地に建てられた惣道場(惣とは数10個単位の村の自治組織)の形態を残しているお寺です。

本堂は江戸中期に建立され、これまで数度の改造で、本山である本願寺御影堂のような、漆塗り、金箔押しの内陣など荘厳な様式になっていたが、今から20年ほど前にご住職の発案で、門徒の方々を説得し、建立当初の形に復元されたということでした。

復元の詳しい経緯などは聞き漏らしましたが、池野先生の説明の後で、説明に立たれた住職の短い話の中に、集落の中にある惣道場の本質的な役割を考え抜いての決断であったことが伺えました。

西徳寺のご住職磯野師は浅井氏の重臣であった磯野氏の末裔ということをお聞きし、この寺の立地する赤尾地区が、これも浅井家の重臣赤尾氏の領地であったことなどから、この集落とお寺の深い歴史を実感したことが今回の私の最大の収穫でした。

葦葺きの広い外陣の本堂で、ご住職の話を聞きながら、その昔、各地の惣道場で在家と僧侶が集まって、一心に聞法、座談をする情景を想像しました。

     痩身の僧の 気迫に 冴え返る


                          辻屋住宅主家

西徳寺の次に見学した辻家住宅(西浅井町祝山重文江戸中期非公開)は表門を入ると正面が主屋、左右に倉を構えた庄屋屋敷で、現在の地に移築後190年ほどが経過しているとは思えない建物でした。

     雪解道 庄屋屋敷で 行き止まり

道の駅「あじかまの里」で昼食後、午後は国宝の西明寺(甲良町池寺)、近江出身で日光東照宮の造営を行なった甲良豊後守宗廣を顕彰する記念館(甲良町法養寺)、県指定有形文化財の阿自岐神社(豊郷町安食)、重文の豊満神社四脚門(愛知川町豊満)を見学し、夫々興味深いお話を伺いました。


                          豊満神社四脚門

建築のことは全くの素人ですが、池野先生の丁寧な説明もあり近江の建築文化の一端を知ることが出来ました。是非、続編を企画していただくことを切望します。


                                                     (勝田)


      

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