近江歴史回廊倶楽部

行事の詳細


 瀬田丘陵遺跡群見学


平成22年2月20日、古代宮殿建設を支えた瀬田丘陵生産遺跡群見学」として「瀬田・まちづくりサミット」に 25名が参加した。

このサミットの.旨は、私達が今暮らしている瀬田には古代製鉄遺跡があり、その時代から地域の歴史が続いている。私達はこの歴史の重みを知り、貴重な文化遺産を誇りとして地域発展に役立て、後世に遺産を引き継いでいく使命がある。

近江の豊富な文化遺産を町づくりに*どの様に生かしていくかを探るのが今回のサミットの目的である。

最初に、奈良大学文学部坂井教授の「史跡から学ぶ私達へのメッセージ」と題する基調講演があった。

その要旨は、源内峠を始めとした大規模の生産拠点が出来たのは、日本の存亡をかけた歴史的な背景があった、と考えられる。663年朝鮮半島で白村江の戦いに敗れ、百済は滅び、日本は唐・新羅の脅威にさらされる。

この為に国を強くしなければならず、鬼の城等防備を固め、都も近江に遷都した。日本の律令国家としての整備と国力・防衛の強化の根幹として製鉄能力の増強が求められた。

このような歴史背景の下、都城建設・軍備増強の為、瀬田丘陵製鉄コンビナートが出来たと考えられている。

この遺跡に対して先人たちへの畏敬と誇りを持ち、次の世代
へ残す史跡として保存していかなければならない。遺跡の保存継承については保存と開発のせめぎ合いとか行政対応の違いにより、観光・都市計画などが優先の事業となる場合が多かったが、専門家・行政・市民が協議して市民遺産として対応すべきであろう。

史跡は何のために発掘されるのか。ただ学術的な記録の為でなく、歴史を解きほぐしていく為であり、事実を認識するためである。多くの人達との歴史的事実を共有の財産としてもてるようすべきであり、まだまだ市民の立場の遺産となってない。

次にパネルディスカッション「史跡を生かした町づくり」が文化財保護協会大沼課長の司会で行われた。

「下郷ジイチャンズ」「清水山城楽クラブ」「源内峠復元委員会」の3団体が活発な活動の一端を発表された。それぞれの活動が共通する横軸は子供・親子・家族の絆、地域そのものだった。

先人が築いた貴重な遺産を地域ぐるみで次世代の引き継いでいこうとする気概を感じた。それには行政に任せきりではなく行政と共に地域が世代を超えて活動すべきとの事であった。

ここで感じたのは活動の持続する原点は「楽しみながらの活動=楽しみ八、勉強二の姿勢」この考えが大切と言われていたことに感銘を受けた。

     
                   源内峠に復元された製鉄炉

午後からは木瓜原遺跡、山ノ神遺跡、近江国庁、源内峠遺跡の見学があった。

古代遺跡が発掘され、次々と歴史的事実が明らかにされていく。この事実の上に現在があり、素晴らしい歴史の上に我々は暮らしている地域共存の連帯感・満足感がある。この歴史に誇りを持ちお国自慢ではないが、地域県民意識の高揚、と同時に「外への発信の実践的行動」が必要であろう。

現在の暮らしその物が未来人から見れば過去の歴史を刻んでいる。その意味では未来人に恥じない現代の歴史を刻む義務がある。いずれにしても素晴らしい歴史を未来人に残す様努力する責任がある。
                                                     (金沢)





      

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