近江歴史回廊倶楽部

行事の詳細


 沖の白石・多景島・竹生島周辺の探訪


5月12日(火)、午前10時に長浜港桟橋に集合、年齢の割にはにぎやかな雰囲気で点呼が始まった。人数を確認してチャーター船に乗り込む。

船は幸いな事に前回沖島でもお世話になった65人乗りの「善通丸」。同行してご案内を頂いたのは軽快なしゃべりの中にも内なるインテリジェンスを秘められた滋賀県教育委員会文化財保護課の井上主査である。船は赤潮の中を漕ぎ出す。

琵琶湖は周囲200kmを越すが平均深さは40m、カレー皿というよりもコーヒー皿に近い。水が透明でコップのように深いと形容される摩周湖でも直径6kmに対し深さは200mほど、実態は「つけ皿」に過ぎない。諏訪湖にいたっては平均深さ数mもないこぼれ水だ。湖は極めて汚れやすいのだ。

30分程の高速船旅で多景島へ接近する。多景島は彦根からうっすらと見えるがまさか上陸できる島とは思わなかった。井上主査の案内で島に取り付いたがこれはすごい。

多景島・題目岩


享保19年(吉宗)近江與地誌略「江州犬上郡多景島は往古より御念経王(法華)の霊場にして湖上無比の絶景いく多あり」とあり、日蓮宗霊夢山見塔寺が堂宇を設けている。

島といっても岩礁に毛の生えた程度だが、尼僧が來島あって修行をされる島でもある。堂宇からそれぞれの岬に向かって道がありその先端に祠が奉られている。我々も回峰修行よろしく拝して回ったが思ったより峻険で全ては無理であった。

そして目を引くのが明暦年間(家綱)僧日請が建立したという9mの題目石塔、そして沢山の石仏。後世の建立であろうが五箇条のご誓文御柱、明智秀満の慰霊塔等もあって「ちょっと来れない見所の島」であった。

           
沖の白石

大遅刻して島を出発、琵琶湖のど真ん中にある謎の岩礁「沖の白石」に。まもなく船窓に花崗岩でできた岩礁群が現れる。予想以上に大きい。鳥が群れている、岩礁に打ち寄せる波こそ小さいが、改めて琵琶湖は海だ!と思わせる迫力だ。

岩礁を一回りして北湖北端竹生島へ上陸。ここは定期船もあり観光客も多い。見所は宝厳寺の宝物(国文)と国宝唐門、都久夫須麻神社、60年に一度ご開帳のご本尊「千手観音」であるが1/4プロを自認する歴回倶楽部とあれば、もちろん弁財天。

江ノ島神宮の裸弁天、宮島大願寺の厳島弁天(秘仏)を三大弁天というらしいが、歴史からいっても、規模から言っても宝厳寺の弁天に勝るものはないだろう。弁天様というと七福神の一人で琵琶を持って微笑んでおられる姿を思い浮かべるが、宝厳寺の弁天様は本地垂迹仏教の化身だ。竹生島権現様だ。八臂(手が八本)坐像で、鳥居の冠に水の仏らしく頭にとぐろを巻いた蛇を頂いておられる。


竹生島・浅井弁天

実際本堂の左には浅井久政(戦国)が奉納した弁財天坐像、右には慶長10年の同坐像が安置されている。

竹生島の一大行事室町時代から続く「蓮華会行事」開催毎に新しく奉納される仏像だ。膨大な数が本堂に眠っているらしいが今回は見られなかった。その他宝物の数々は多すぎて紹介できないが井上主査の説明のもと、各々十分に堪能して五月晴れの中、島を後にした。

                                                     (上嶋)





      

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