近江歴史回廊倶楽部

行事の詳細


 彦根城築城400年祭と周辺の史跡探訪
 


前日の雨で天候が気がかりでしたが、この日(2007年10月5日)、その心配を払拭するかのような爽やかな秋晴れの一日を迎えることができました。

参加人員53名は彦根駅前を出発し、一番目の見学場所「埋木舎」に向い、そこでは伊井直弼が青春時代、300俵の捨扶持の身でありながら、一心に精神と身体の鍛練に努め、さらには禅や茶においてもその真髄を習得し、一派を構えるほどになられたとの説明をいただきました。

つづいて彦根城博物館講堂では、彦根ボランティアガイド協会の高田会長様より彦根城と街中の見どころと、水戸藩から見た場合の「桜田門外の変」についてという、ふだん地元では余り耳にしない興味あるお話を拝聴。また、博物館においては、折から「国宝彦根屏風」が公開展示されており、高木学芸員さんよりは、新しく修復なったこの屏風の来歴や、なぜ国宝に指定されたのかという、素朴な疑問にたいして、映像をつかった細部の拡大部位等をさし示しながら、丁寧にお答え下さいました。

 彦根藩時代の御殿の間取りを取り入れてつくられた博物館といわれております。内部の各施設も行き届き、展示室入り口には折々の展示物の詳細な解説シートが用意されており、例えば「彦根藩年表」「各種武具」「湖東焼」「書・絵画」「能・衣装」など、見学の理解をより一層深めるのに、参考になるものばかりですが、ただこのように豊富な展示物を見学するには、限られた時間では到底無理であり、ちかい機会に再び訪れてゆっくり見て廻りたいものと、こころ惹かれる思いのまま博物館をあとにいたしました。

 ついで、ボランティアガイドお二人の案内で、お城周辺から術中に移動しましたが、普段はただ通過するだけで気づかなかった、歴史を物語るボイントを親切に教えていただいたり、キャスルロードを取り囲むように配置されている寺院や、足軽組屋敷の間取り、「どんつき」と称される道路の構成など、築城当時の町作りの様子を彷彿とさせるような街並みが、今なお大切に残されていることの意義を、あらためて考えさせられたような次第です。 

午後からは、伊井家藩主の奥方の菩提寺と言われる「宗安寺」の住職による「朝鮮通信使と彦根」を中心とした講話をお聞きし、そののち、再び街なかに出て、芹川の川風に吹かれるように欅並木の散策略を歩き、仏壇街へと向かいました。

 彦根の伝統工芸品「彦根仏壇」を作り出す街筋一帯を「七曲がり」といっておりますが、ここには大手の仏壇屋さんだけではなく、それぞれのパーツの製造を請けおわれる職人さんの街でもあります。そんな中のお一人、飾り金具の職人である佐渡さんの職場を訪問したり、また「永楽屋」さんにおいては木彫・漆加工・絵付け・金箔加工の実演作業まで見学させていただきました。

 この日のすべての見学を終え駅へと向かう途中、細い路地のその奥に藩の重臣脇家の下屋敷の庭園があったりして、ここ彦根はさり気なく、そして数多くの歴史遺産を内包している街でもあるという実感を、一層深めた一日でもあります。

 (津田)






      

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