近江歴史回廊倶楽部

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例会  『湖北の王たち』とシンポジュウム


2月16日(土)長浜で開催された例会は、あいにくの雨であったが参加者は48名であった。
午前中は長浜城歴史博物館の特別展「湖北の王たち」を見学し、午後は特別展関連講演とシンポジュウムを聴講した。

特別展は継体天皇を擁立した息長氏や坂田氏、余呉の羽衣伝説にまつわる伊香氏の栄華を、古代史上重要な天皇・皇后の活躍とからめつつ、現地における最新の埋蔵文化財調査成果から描き出されたもので、天皇家と息長宿禰王・神功皇后から継体天皇までに関係した息長氏と坂田氏の系図、これらの王に関する古墳の出土品、さらに伊香氏に関係する古保利古墳群の出土品、資料が展示されていた。
                                       特別展示  家形埴輪
                               
越前塚古墳(長浜市加納町)
また湖北の王に関連する近江以外の資料も展示されていてこれら王たちの活躍の広さを実感できた。出土品の鏡、埴輪のどれをとってもその凄さが感じ取れた。
 展示場所は狭かったが密度の濃さに堪能し、午後のシンポジュウムにそなえ長浜文化芸術会館へ移動する。

 基調講演は古墳の大御所である、石野博信先生の「邪馬台国時代の近江の古墳」で、最近の発掘調査結果と大和を中心としたほかの地域との関連性をわかりやすく解説された。かねて議論が分かれていた、前方後方墳は近江が先で、邪馬台国の倭国連合と戦った狗奴国は近江から三河にかけた範囲と推定された。
また、近江の3世紀の性格をはっきりさせるため古墳に関連する人が住んでいた館を調査するようにとの注文を出された。

 シンポジュウムは伊香氏の高月町、坂田氏の長浜市、息長氏の近江町、および継体天皇の擁立に関係した三尾氏の高島町からの学芸員と石野先生がパネラーとなって、それぞれの王について古墳を中心に熱く語られた。若狭と湖西・北近江のつながりが線となって、古代の日本海から琵琶湖北部にかけての様子が目に見えてくるようだった。
未発掘である長浜平野最古の茶臼山古墳の調査が待たれる。

シンポジュウムの終わりが遅くなったが、「湖北の王たち」が古代日本においてどのような活躍をしたかを再認識し、ロマンを追いかけて現地を訪れたい衝動に駆られた一日であった。

(日吉  記)



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